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          花茶 (フアーチャア)
          
              &    ジャスミン茶

 中国茶の中には、ほかの種類と違って、お茶に花で香りをつけて花茶と呼ばれるものがあります。

 花茶には二通りの考え方があります。一つは日本でもおなじみのジャスミン茶のように、製茶された茶葉に草木の花を混ぜて香りを移したものです。薫花(ジュンファー)法と呼ばれるこの製法は、茶が香りを吸いやすいという性質を利用したものです。 香気用の花は何種類かあって、最も多いのは茉莉花(ムーリハァー)(ジャスミン)で、花茶と言えばジャスミン茶、と言うほどであります。

 もう一つの花茶は、中国の南の地方でもよく飲まれているのですが、菊の花やバラなどを自分でブレンドするというものです。これは茶に花の香りをつけるだけでなく、花そのもののエキスも一緒に抽出して飲むための方法です。とくに熱い夏場には、菊の花は去熱作用があるといって、菊花茶(ジュウファーチャア)がよく飲まれています。

 
 ジャスミン茶の場合、その製造工程は、三薫一提(サンシュンイーティー)、つまり茶に花を混ぜておく工程を三回繰り返して、最後に少量の花を加えるという工程を経るものです。この薫花という香りを移す工程が多いほど、高級とされています。薫製花茶(ジュンヂーファーチャア)は、茶葉に香り付けするというのが本来ですから、高級なものには花びら自体はほとんど混ざってはいないのです。花が大量に入っているようなものは、茶の質の悪さをごまかす目的もあるようで、まずは粗悪品と見て間違いないでしょう。

 茶に香りをつけるという発想自体は、唐末期から宋の時代にかけてすでに芽生え始め、元から明代初頭にかけて発展し、清の時代には花香茶が上流階級の人々の間で流行するようになり、それが現在の花茶の基礎になったのです。

 ジャスミン茶のベースになる茶葉の種類は、緑茶を使ったものが殆どです。産地は主に福建省にあり、品質も一番いいです。近年周辺地区(浙江省や広西壮族自治区など)の生産も増えてきたのです。

 ジャスミン茶以外の花茶として、
珠蘭花茶桂花(金木犀)茶などもよく知られ、例外に果物の果汁で香りを付けた茘枝紅茶というものもあります。


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